用語解説

(GID診察の)ガイドラインとは?【用語解説002】

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用語解説

ジェンクリを選ぶとき、
『ガイドラインか非ガイドラインか』
『ガイドラインに乗っているか乗っていないか』

なんていう言葉を、もしかしたら聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、ガイドラインについて解説します。

そもそもガイドラインって何?

GID/性同一性障害(GD/性別違和・GI/性別不合・この記事内ではGIDと記します)かも?と思っているとか、性別の悩みを相談したいときなどに受診するのが、『ジェンダークリニック(ジェンクリ)』です。
GIDについて見識がある精神科の先生が、性別の悩みを聞いてくれ、過去のことなどから診察と診断をしてくれます。

様々な事には、それをどのように進めたら良いのかという指針(ガイドライン)が示されていることが多々あります。
ジェンダー用語でいう『ガイドライン』とは、まさにGIDの診察の指針です。

ICDとDSMとガイドライン

国際的な判断基準(「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)」=ICD)や、
アメリカの判断基準(「精神疾患の診断と統計のマニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」=DSM)から、
日本の「日本精神神経学会」が疾病の定義や治療の指針(ガイドライン)を策定しています。

GIDについて、これまではDSMをメインとして基準が策定されることが多かったのですが、今後は国際基準のICDからガイドラインが策定されていくようになるようです。

「ICD-11(ICDの第11版)」ではGIDという単語は既に存在せず、それどころか精神疾患の項目からも削除されています。
現在では、「性の健康に関連する状態」という新しい項目が追加され、その中に「Gender Incongruence=性別不合(厚労省仮訳)」として記されています。

ちなみにDSMでも性同一性障害ではなく、「DSM-5(DSMの第5版)」で「Gender Dysphoria(GD=性別違和)」と記されています。

ジェンクリとガイドライン

ジェンクリ(ジェンダークリニック)には、GIDに明るい先生がいらっしゃいますから、精神科医としてきちんとした知識や経験を持っています。
そして、ガイドラインはあくまでも診察や治療についての指針ですから、絶対にガイドラインに沿った診察をしなさい、というものではありません。
ガイドラインを利用すれば、別のクリニックでも統一された診察が可能になるかもね、というような感覚でしょうか。
しかし、日本精神神経学会が策定したものですから、適当に作られたものではありません。これまでの世界の医療からの根拠を元に作り出されたものです。なので、ガイドラインのジェンクリは、国内の基準での診察を行っていると言えます。

一方、ガイドラインを利用していないクリニックも存在しています。むしろ、こちらの方が圧倒的に多いです。
精神科医が独自の判断で行う診察ですから、医師によって診断基準が異なります。ガイドラインよりも遥かに厳しい基準で診察しているクリニックもあれば、その逆もあります。そもそもICDやDSMという基準を利用して作られたガイドラインですから、世界基準のICDを指針として利用しても全く問題ありません。
さすがに、何かしらの判断基準を示さずに出された診断書には、信憑性が低いということで場合によっては無効とされてしまうことがあります。

なので、通おうとしている、または今通っているジェンクリが、

・ガイドラインのジェンクリ
・ICDやDSMをガイドラインとしているジェンクリ
・完全な独自基準のジェンクリ

のどれなのかを、知っておく必要は最低限あるかと思います。

日本でもGIDがGDやGIになるのか?

以下、あくまでも私の個人的な意見です。

日本国内では性同一性障害(GID=Gender Identity Disorder)という名称が一般にも広く知れ渡っていますので、この名称が今すぐ変わるということはないと思います。
医療の世界ではGIやGDが使われるとしても、国内での一般的な名称としてはやっと浸透したGIDのままでも、私個人としては構わないのではないかと思っています。

そもそもとして、性同一性障害という病名が存在している理由は、病名が存在していないと医療行為が行えないからです。なので仮に『性同一性障害』が『ぱにゃぁ~ん♪』という病名に変更となったとしても、ただちに診察や治療の内容が変わるということはありません。
医療の観点からすれば世界基準のICDを使用する方が、国を跨いだ医療混乱を避けることはできるのかもしれません。

世間で一般的に使われている言葉と医療用語で、違うのもって色々とありますもんね。
盲腸は虫垂炎ですし、黄色っ鼻は副鼻腔炎ですし。そもそも、風邪という病名は存在せず、菌やウイルスによる炎症など症状の総称として風邪症候群という言葉が使われているだけです。

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