トランスジェンダー

性同一性障害は、いわゆる『障害』なのか?

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言葉尻を取るようなタイトルですが、これが意外と当事者でも価値観に違いがあることだったりします。
そこで今回は、性同一性障害者がどのくらい障害者なのかを考えてみます。

性同一性障害という単語

性同一性障害という言葉は、どうして生まれたのでしょうか?
それは、Gender Identity Disorderを日本語に訳したとき、性同一性障害となったからです。また、医療機関できちんと診察ができるようにするためには病名が必要なことから、広く性同一性障害という言葉が使われ、そして浸透していきました。

ICD-11やDSM-5では、性別不合や性別違和という単語に変わっていますし、精神疾患の枠から抜け出て、性別についての新しいカテゴリーでの扱いになっています。

ですが日本では性同一性障害、そしてGIDという言葉が一般的にも使われるようになったこともあり、すぐに性別不合や性別違和に変わるものではありません。

性同一性障害者は、いわゆる障害者なのか?

disorderという単語には、『障害・異常・不調』という意味があります。なので、実際に過去は障害と見なされていたのは事実です。
しかし実際のところは、性同一性障害だけでは精神や身体、脳の機能に異常はなく、性別について違和があるという点以外は、健常者となんら変わりません。
性同一性障害の他にも、鬱病や発達障害、自閉症、双極性障害、知的障害、境界性人格障害、統合失調症などを持っている当事者もいます。中には性同一性障害が起因となって発症した可能性があるものもあれば、逆にこれらから性同一性障害と誤認や思い込んでいる可能性もあるので、ゴチャゴチャになってしまって性同一性障害の人は障害者という認識になってしまっている人がいますし、当事者の中にも性同一性障害しかないのに自分のことを障害者と思っている人もいます。

障害者枠で働く性同一性障害者

その他何も障害を持っていなければ、性同一性障害者は一般の人と全く同じようにコミュニケーションも取れますし、働くこともできます。病名として「障害」という単語が入ってはいるものの、性別の悩み以外は特に何もハンデキャップがないのです。
けれども、精神科では性同一性障害とだけ診断され、その他の精神的な疾患は特に何もなく、完全な健常な状態であるのにも関わらず、障害者枠で働いている人がいます。また、性同一性障害者を障害者枠で雇っている企業や団体もあります。

性同一性障害しか患っていないのであれば、一般社員と全く同じように働けるわけですから、わざわざ給料が低くなってしまう障害者として働く理由は全くありません。雇っている側からしたら、障害者を雇っていることで補助金が出たり、優良企業と認定されたり、しかもパフォーマンスが一般社員と変わらないので一般社員と同じ業務をこなさせてて少ない給料で済むからお得と思っているところもあるでしょう。

性同一性障害しか無いのであれば、障害者ではありません。
たまたまそういう病名となっていて、それが社会に浸透してしまったため、誤解されているだけなのです。

特にMtFを取り巻く働きづらさの現実

FtMは意外と社会に馴染めるのですが、MtFには馴染めない人が多くいます。
それは、ボーイッシュは認められても、ガーリッシュが日本では基本的に認められない風潮があるからです。
見た目男性が女性的な雰囲気をしていたら、いわゆる「おかま」とレッテルを貼られ、場合によっては気持ち悪がられてしまいます。
男性として働きたくないという気持ちから、女性として雇って欲しいと願っているMtFが沢山いますが、残念ながら見た目が伴っていないことで不採用となることも珍しくありません。
また、弱者の横暴で、MtFが女性として扱われる権利を主張して、周りから鬱陶しいとか面倒くさいと思われている当事者も少なからず存在しています。

性別は男性か女性という二元論が、日本での一般的な考え方です。
諸外国ではダイバーシティ(多様性)が浸透している所もありますが、少なくとも日本ではまだまだほど遠いです。単一民族に近い島国で歴史を重ねてきた日本人に刻まれてしまっている、他者の排斥という厄介な本能が、トランスジェンダーをはじめとして、性的少数者や、障害者、外国人が息をしづらい社会を作ってしまっているのかもしれません。

ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)が日本の企業や社会にきちんと浸透するのは、いつの時代になることやら。

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