ホルモン療法

個人輸入のホルモン薬について

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ホルモン療法

私も20代半ばに、フライングで女性ホルモンを勝手に使い始めた過去があります。
個人輸入代行業者から女性ホルモン薬を購入するという、最もポピュラーな方法でした。
そのときの経験なども交えながら、個人輸入ホルモンの危うさについて解説していきます。

最初にご注意を

この記事は、個人輸入でのフライングホルモン治療を助長するものではありません。
個人輸入での薬剤の購入や使用は、完全に自己責任です。
個人輸入代行業者をはじめ、アクアビューティとアクアビューティに関連する団体や個人は、一切の責任を負いかねます。
また、この記事によって何らかの影響やトラブルがあったとしても、完全に自己責任です。アクアビューティとアクアビューティに関連する団体や個人、この記事の筆者は、一切の責任を負いかねます。

簡単に手に入れられる女性ホルモン薬

ネットで検索をすると、簡単にホルモン薬の個人輸入代行をしている業者のサイトが見付かります。
個人で処方薬を海外から輸入することや使用することは、完全に自己責任の下で行われことですので、日本の法律として特に規制はありません。

国内の病院にて正規に処方してもらうことで保険3割も適用されて入手可能なことを考えると、個人輸入で入手する場合の価格はその100倍以上ということもザラです。

しかし、煩わしい診察や出したくもない性別が記載された保険証を出さなくても、簡単に購入できてしまう輸入ホルモン薬には魅力を感じてしまうものです。

私もジェンダークリニックで診察を受ける遥かに前、個人輸入代行から女性ホルモン薬を購入して、フライングホルモン療法を経験しました。
ドキドキ感もありましたが、本当にきちんと薬が届くのか不安だったので、3回に分けて3ヶ月分のストックを貯めてから使用した思い出があります。

個人輸入をする薬のリスク

これは実際に私が経験したことなのですが、抗アンドロゲン薬(男性ホルモンを抑える薬)が偽薬(偽もの)だったことがありました。
卵胞ホルモン、黄体ホルモン、抗アンドロゲン薬それぞれ錠剤で個人輸入をして使用していました。

30代になり、そろそろいい加減にきちんと性同一性障害の診断をしてもらって、SRSに向けて準備を始めようと思って通ったジェンダークリニック。
もちろん、個人輸入で女性ホルモンを使っていたことも初診で話しました。
先生は真っ先に血栓症と肝機能について心配され、有無を言わせずくらいの血液検査をさせられました。
その結果が出たとのことでクリニックへ行くと、肝機能も血栓症もどちらも問題なく
8年も毎日フライングで錠剤をこんな量使っていたのに異常が無いのは、ハッキリ言って奇跡です
と告げられたのを、今でもハッキリと覚えています。もっと怖い表現もありましたが、それはここでは内緒にしておきます。
ただ、先生が1点だけ首を傾げました。

フリーテストステロンの値が高すぎるね。これ(抗アンドロゲン薬)を使っているのにこの数値はちょっと怪しいな

ということで、全ての錠剤を成分分析に出してみることにしたのです。
すると、卵胞ホルモンと黄体ホルモン薬は全く問題なかったものの、抗アンドロゲン薬は

【単なる小麦粉の塊】

だったのです。
しかも、3種類の薬の中で最も高かったのが、これだったのです。単なる小麦粉の塊を何年間も高いお金を出して買わされていたと知ったとき、悔しくなったのと同時に怖くなりました。

偽薬の怖さ

ほとんどの場合、きちんとした薬が送られてくるとは思います。
しかし中には、ニセモノの薬(=偽薬)が紛れている可能性もあります。
私の場合は、単なる小麦粉の塊という偽薬でしたが、でもそれだけで済んで良かったのです。
もしも健康に被害を与えるような毒や、麻薬などの成分が入っていたとしたら、私は廃人になっていたことでしょう。
無駄なお金を使わされたというショックもありましたが、下手をしたら死んでいたと気付かされると本当に運が良かったんだなと思いました。

個人輸入薬の最も恐ろしい部分が、これです。
本当にその薬は、本物なのか?ということです。
パッケージや薬の形状など、簡単に偽装できます。
○○国製造と書かれていたとしても、そんな表記だって簡単に偽ることができます。

個人輸入ホルモンを今すぐにヤメましょうとは言いませんが、出所がしっかりと説明されていない薬であるのならば、こういうリスクを大いにはらんでいるということになりますので心してください

*アクアビューティが個人輸入代行をしています、『ヤンヒー病院のホスピタルダイエット薬』は、アクアビューティがヤンヒー病院と正式にエージェント契約を結だ上で行っています。
ヤンヒー病院にダイエットを希望する『患者さん』として直接紹介をしていますので、ヤンヒー病院ではカルテが作られて患者さんへの治療として薬が処方されています。

このように、出所がハッキリしている薬であれば、安心して使うことができると思います。
もちろん個人輸入で手に入れた薬ですから、それによってどのような症状が出たとしても、個人の責任として使用することが前提です。何かあったとしても、個人輸入代行業者など全ての団体や個人への責任を問うことはできません。

偽薬の怖さ・その2

もう1点、気を付けるべきことがあります。
それは、血液検査です。

病院で行われるホルモン療法では、検査を行ってホルモン量や肝機能、血栓の状態など、ホルモン薬を使用することでのリスクに対処することができます。
しかし、個人輸入をしてホルモン薬を使っている人も大多数が、会社や市区町村の健康診断を年に1回受けることはあったとしても、その検査での項目にホルモン量は滅多にありませんし、場合によっては血栓症を調べる『Dダイマー』などの項目がない場合があります。

血栓症を甘くみてはいけません。
別名、エコノミークラス症候群とも言われている怖い症状です。
血管内で血が固まってしまい、その塊が血流で動いて心臓や肺の太い血管で詰まったりすると、その先に血が行かなくなってしまい、臓器が機能を停止してしまう危険性があります。
また脳の血管で詰まってしまえば、脳卒中となり、脳梗塞にまでなってしまうと命に関わります。治ったとしても脳がダメージを受けていれば半身不随になってしまったり、言語障害が残ってしまったりと、SRSを受けるどころの話ではなくなってしまいます。

血栓症は、まさに『死』に直結する恐ろしい症状なのです。

その検査をせず、個人輸入でホルモン薬を取り続けていたら……
先ほど、ジェンダークリニックの先生が言った怖い言葉を内緒にしましたが、それはここで出したかったからです。
なんと仰ったのかというと、

生きていてくれて、良かった

という一言でした。

個人輸入でのホルモン療法はリスクの塊です!

ハッキリ言います。
個人輸入でホルモン薬を入手している方は、今すぐに日本のきちんとした病院で、病院の指示の下でホルモン療法を行ってください。
可能であれば、ジェンダークリニックできちんと性同一性の診断を受け、その流れで女性ホルモン療法を行ってください。

自分だけは大丈夫!なんていう根拠の無い過信は絶対にダメです。

またホルモンの量をアドバイスしているサイトなどもありますが、人それぞれに適正なホルモン量が異なります。誰かの使用量など全くあてになりませんので、それを鵜呑みにして使用した場合、全く効かなかったり、逆に効き過ぎて悪影響が出たり、内臓機能にダメージを与えたりするリスクがありますので、不特定多数に出されている情報だけは気を付けてください。

アクアビューティではジェンクリの紹介もいたします

SRSを念頭に置いていらっしゃるMtFさんやFtMさんで、ジェンダークリニックやホルモン療法をどうしたらよいのか悩んでいる方は、アクアビューティにご相談ください。
アクアビューティから病院に紹介状を出すということは、アクアビューティが医療機関ではありませんのでできません。
しかし、近い将来やSRSに向けた展望や希望によって、ジェンダークリニックについてアドバイスすることも可能です。

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