ときどき耳にする話題が、性同一性障害の診断書をまるで水戸黄門の印籠のように思っているかのような行動についてです。
果たして、診断書にはどのくらいの効力があるのでしょうか?
目次
性同一性障害の診断書をもらうには
診断書は、当然のことながら病院で先生に書いていただくものです。
なので、病の証明書ということになります。
性同一性障害という単語は、医療行為を受けるために必要な『病名』であって、個性や人格を示すものではありません。
性同一性障害(GID)の診断書を手に入れるには、ジェンダークリニックに通って診察を受けることが一般的です。ガイドラインのクリニックでも、非ガイドラインのクリニックでも、ジェンダークリニックではなくても、医師から出されていれば全く同じ役割を果たすことができます。
流石に獣医さんではダメだと思いますけれど……
性同一性障害の診断書の効力
実に様々な事に対して、効力を発揮します。
最も大きいのが、名前や性別を変更するためです。診断書以外にも必要な条件や書類はありますが、少なくとも性同一性障害であることが大前提のことです。
他にも、性別的な配慮を受けるための申請やお願いをすることにも使用する方が多いでしょう。会社や学校などの組織に対して、戸籍上は元のままでも、表記や対応での性別に配慮をしてもらえる可能性が飛躍的にアップします。もちろん、責任者の裁量によるものですが。
有名な話としては、戸籍とは逆のジェンダーに従った性別のトイレを利用したときに痴漢と間違われて警察に拘束されてしまったとき、性同一性障害の診断書があったために無罪放免になったという事例があるようです。そうなった方に直接出会ったことなどがないため、私の中では都市伝説的な感じですが、でも理屈としては通っています。
このように主に性別での不自由さや居心地の悪さを緩和するためには、とても重要な書類であることには間違いありません。
その使い方、本当に大丈夫?
MtFさんで時々あるのですが、どうしても男性として生きてきたことから、男性的な思考で物事を進めてしまうのは仕方の無いことですけれども、これが大きな反感を生む例です。
例えば会社や家族などに性別についてのカミングアウトをするとき、診断書を出した上で話を進めるという方もいらっしゃいます。もちろん、それは悪いことではありません。独りよがりではなくて、医療機関で調べたことという証拠を提出することで根拠となります。
ただ、診断書があるからと強引なお願いや命令とも取られかねないようなカミングアウトをしてしまい、失敗をしたという話を聞くことがあります。
診断書は、あくまでも事実を証明するものです。
これは、相手の感情など全く関係のない部分ですから、診断書があるのだからという理由でのカミングアウトは非常に危険です。
論より証拠とは言いますが、相手に理解や認識をしてもらうという場面においては、むしろ逆効果です。
左脳で語るよりも、右脳で語るようなつもりでカミングアウトをすれば、診断書などなくても話を聞いてくれるチャンスが広がります。
いつまで性同一性障害の診断書を使えるの?
性同一性障害という病気には、終点が決められています。
それは、
『戸籍の性別が変更されたとき』
です。
少なくとも、家庭裁判所から戸籍の性別変更を認められたら、そこで性同一性障害は完治ということになります。心と身体の性別が一致した状態になったのですが、もうMtFでもFtMでもありません。要するに、性同一性障害者ではなくなるということです。
なので、その瞬間に診断書の効力もゼロになります。
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